弁護士に過払い金請求を依頼した場合の費用と節約ポイント

弁護士に過払い金請求を依頼した場合の費用と節約ポイント

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2018.07.05

弁護士への過払い金請求依頼費用の内訳

過払い金請求をしたいと考えているけど、弁護士費用が高いのではないか、という不安を抱えている人は意外と多いものです。いったい弁護士費用はどのくらいかかるのか、その内訳も見ていきましょう。

内訳

弁護士費用というのは依頼内容や弁護士事務所によって異なるので一概にいうことはできません。主な弁護士費用として挙げられるのは以下のものがあります。「相談料」「着手金」「成功報酬」「手数料」「実費」などがこれにあたります。

過払い金請求の場合は主に4項目で構成されています。

  • 着手金:0円~20,000円
  • 解決報酬金:19,800円程度
  • 過払い金報酬:返還額の20%程度
  • 減額報酬:減額金額の10%程度
  • 着手金

弁護士に過払い金請求を依頼して依頼が成立すると発生する費用です。この着手金は名前のとおり、弁護士が過払い金請求業務を開始するために支払うもので、先払いになります。

そのため、過払い金請求が成功しなかった場合でも返ってくることはありません。着手金は弁護士によって自由に設定できるので、0円で受けてくれる事務所もあれば、2万円、4万円、それ以上の金額を設定している事務所もあります。

注意点としては着手金は過払い金請求をする貸金業者1社につき1件発生するものです。そのため、着手金2万円の弁護士事務所で仮に4社に過払い金請求をする場合は2万円×4社=8万円が必要になるということです。

解決報酬金

着手金が先に支払う費用なのに対し、解決報酬金は後から支払う費用です。日本弁護士連合会(日弁連)のルールによると、消費者金融1件あたり2万円以下という決まりになっています。商工ローンの場合は5万円以下です。このため、弁護士事務所では税込で19,800円という金額設定をしていることが多いです。

減額報酬金

過払い金請求を行なったものの、発生している過払い金よりも借金残高の方が上回っている場合、過払い金は返金されず、残高の支払いに回されます。こうして借金が減額された場合に発生するのが減額報酬です。

たとえば、200万円の借金がある人が50万円分の過払い金を認められたとすると、借金残高は150万円に減額されます。そして、日弁連では減額報酬は10%以下と定められているので、減額された50万円の内、5万円以下を報酬として支払うことになります。

過払い金報酬金

過去に払い過ぎた利息を過払い金として実際に取り戻した場合、つまり依頼人の元にお金が返還された場合、過払い金報酬が発生します。過払い金報酬は20%前後が相場とされていますが、事務所によって大きく変わってくるので、金額が大きければ大きいほど報酬額も高額になります。

弁護士費用のシミュレーション

150万円の借入がある人に50万円の過払い金が発生していた場合の弁護士費用の計算例は以下のようになります。

  • 着手金 :0円
  • 解決報酬金 :1万9,800円(税込)
  • 減額報酬 :50万円×10%=5万円
  • 過払い金報酬 :50万円×20%=10万円
  • 消費税 :(5万円+10万円)×0.08%=1万2,000円
  • 合計 :18万1,800円

弁護士費用を抑えるポイント

上記のシミュレーションを見ても分かるとおり、50万円程度の過払い金であっても結構な費用が発生します。これまで借金で苦しんでいた人であれば、なおさら1万円でも安く済ませたいと考えるのは当然のことでしょう。では、どうすれば弁護士費用を抑えられるのでしょうか。

着手金無料の事務所を選ぶ

着手金無料の事務所はたくさんあります。着手金は全体から見ればそこまで高額な費用ではありませんが、少しでも費用を抑えたいのであれば着手金無料かどうか確認してみると良いでしょう。

報酬金が安い事務所を選ぶ

弁護士費用の中で大部分を占めるのがこの報酬金です。減額報酬金で10%程度、過払い金報酬金で20%程度の費用が発生するので、この率ができるだけ低い事務所を探すと良いでしょう。

最近では過払い金の顧客獲得が加熱しており、税抜価格で16%くらいまで下げている事務所もあります。過払い金請求は弁護士の腕によって獲得金額が変わるということはありませんので、安い事務所があればそちらを利用しましょう。

司法書士に依頼する

実は過払い金請求は司法書士でも行うことができます。ただし、140万円未満の過払い金請求までです。それ以上の案件になると司法書士では受けることができません。

過払い金請求を司法書士にお願いしたものの、140万円以上であることが発覚して、司法書士の費用が無駄になってしまったということもあるので、利用する際には十分注意しましょう。その点、弁護士であればいくらの場合でも対応可能なので安心感がありますね。

悪徳弁護士に注意

弁護士に相談できるからといって安心していると危険です。弁護士の中には法律のことなど分からないだろうと、法外な料金を請求したり、まったく解決してくれなかったりする悪徳弁護士が存在します。

着手金無料の罠

着手金を無料に設定している弁護士事務所もたくさんありますが、中には着手金を取らない代わに成功報酬金を高く設定している事務所も。着手金がないからと気軽に申し込んだは良いものの、成功報酬が高ければそちらのほうが高く付いてしまいます。成功報酬金の率を明記していない事務所には注意が必要です。

知らないところで費用が発生

成功報酬の安さを売りにしていると見せかけて、説明を受けていない項目で追加料金が掛かってしまったというケースもあります。「特殊事務手数料」「交渉期間延長料」「訴訟追加金」などとアレコレ理由を付けては追加費用を請求してくる悪徳事務所には注意しましょう。

専門家が相手してくれない

電話での相談や、事務所を訪れて相談するときに事務員が相談を受け付けるようなところは注意が必要です。なぜなら、過払い金請求の相談に乗ることができるのは弁護士や司法書士といった専門資格を持っている人のみと決められているからです。

とはいえ、弁護士や司法書士が本当に忙しいこともあるでしょう。一度、「専門家に代わってください」と頼んでみるのも手です。それでも毎回のように事務員しか相手になってくれないのであれば、その事務所を頼るのは辞めたほうが良いでしょう。

着手金、手数料だけ持ち逃げされる

基本的に弁護士や司法書士に依頼すれば、あとは自動で過払い金請求を行ってくれ、お金が戻ってきます。これが専門家に頼むことの最大のメリットですが、中には着手金や手数料だけ受け取ってまったく手続きを進めてくれない事務所もあるそうです。

最悪なのはそのまま「過払い金請求ができなくなりました」などといって案件終了させられてしまうケースです。少しでも不安を感じるような対応を取る事務所には依頼しないほうが良いでしょう。

重要なのは信頼できる事務所か

着手金、報酬金などを合わせると弁護士費用は決して安くはありません。それでも、法律の専門家であるため、しっかりした弁護士に依頼すれば過払い金を取り戻すことが可能です。最近では過払い金請求ブームで費用を抑えられる事務所もたくさんありますので、依頼をする際には金額だけでなく、信頼できる事務所かどうかが最重要です。

費用の安さばかりに気を取られてしまうと、悪徳弁護士などにつけこまれてしまい、本来不要な費用が発生してしまうこともあります。事務所を選ぶときはまず、誠実な弁護士事務所かどうかを確認するようにしましょう。

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